ガラスコーティングを自分でやりたい!失敗する前にこれだけ知れば安心
2024/04/22
コーティング専門店などの施工業者に頼むと、10万円以上の費用がかかるガラスコーティング。
専門店レベルの施工を自分で再現できたらいいと思いませんか?
私は15年以上コーティングに携わっていますが、ディーラーさんと同等レベルのガラスコーティングなら十分に自分施工可能という結論に達しています。
後半ではポイントや具体的な施工手順もお伝えしたいと思います。
ガラスコーティングとは何か?基本を押さえよう
ガラスコーティングのメリット
ガラスコーティングは車の塗装を保護し、美観を長持ちさせます。紫外線や汚れから守ることで塗装の劣化を防ぎ、洗車の頻度を減らすことが可能です。
またボディの劣化を防ぐことにより、売却時に相場よりも高く売れたという声を聞くこともあります。
DIYコーティングの材料の選び方
自分でガラスコーティングを施工する際に必要なコーティング剤は、カー用品店やネットで購入可能ですが、種類の多さに圧倒されるでしょう。
価格帯も1000円前後〜5万円を超えるものまであります。
まずはあなたにとってどんなコーティングが最適なのかを決めてから選ぶと良いでしょう。
撥水性と親水性
どちらのタイプもDIYでの施工が可能で、使用する環境や好みに応じて選ぶことが重要です。
①撥水性
撥水性コーティングは水滴が球状になり転がり落ちるため、雨水が容易に流れ落ちます。
②親水性
親水性コーティングは水滴が薄く広がるため、汚れを水と共に流しやすくし、自浄効果が期待できます。屋外で駐車することが多い場合や、汚れが目立ちやすい環境にある車に適しています。
硬化型と非硬化型
①硬化型コーティングの特徴
・ムラになりやすい
・ムラや拭き残しがあるとリカバリーができない
・施工環境を綿密に整える必要がある
・施工が非常に難しい
・ケミカル、洗剤で傷みやすい
などが挙げられ、特に、塗りむら拭きムラなど、失敗してしまった場合や、劣化した時には自分で剥がすことができず、高額な研磨費用をかけて専門店に助けてもらう羽目になりがちです。
②非硬化型コーティングの特徴
・ムラになりにくい
・失敗してもリカバリー可能
・施工が手軽
・水じみ予防硬化が見込める製品もある
・製品によっては水じみの原因になるものがある
・比較的価格が安い
・耐久性がない
一方硬化しないタイプはケミカルで容易に落とせるものが多く、うまくいかなかったとしても簡単に後戻りができる点や、定期的に車をケアする喜びを得られる点もメリットのひとつと言えそうです。
硬化型と硬化しないコーティング剤はどっちがいいの?
ハッキリ言います。市販品を選なら硬化しないタイプがベターです。
硬化型で失敗して当店に持ち込まれる方を多数見てきましたが、オーナー様は本当に後悔されていました。
もしどうしても『硬化型ガラスコーティング』にチャレンジしたい場合は『研磨』や『下地処理』に対する知識をある程度身につけておくことや、光源や温度管理など、基本的な環境を整えると良いでしょう。
DIYで必要な材料と道具
ガラスコーティングに必要な基本アイテム
DIYガラスコーティングには次のアイテムが必要です
① ガラスコーティング剤:選択したコーティングタイプに適した製品。
② 塗布用スポンジ:コーティング剤を均一に塗るために使用。
③ マイクロファイバークロス:コーティング剤の塗布後、余分な材料を拭き取るために必要。
④ カーシャンプーと洗車用スポンジ:施工前の車の表面をきれいにするため。
DIYコーティングで完璧を目指すのに必要なアイテム
専門店での施工仕上がりにできる限り近づけたい方は次のアイテムがあると便利です。
① 鉄粉除去剤:塗装面に付着した微細な鉄粉を除去。
② ディテールブラシ:細部の清掃用。
③ ポリッシャー:塗装面をさらに磨き上げるために使用。
これらのアイテムを用意することで、DIYガラスコーティングがより簡単かつ効果的に行え、仕上がりの品質を大幅に向上させることが可能です
。
プロ直伝!ガラスコーティングを自分でする時の下地処理のステップ
ここから先は中級者以上の方向けに、より具体的にDIYでガラスコーティングを施工するやり方をお伝えしていこうと思います。
コーティング前の下処理
下処理にはいくつかレベルがあり、レベルに比例してコーティングの耐久性、艶が向上します。
レベル1 カーシャンプーによる洗車ができる
これは塗装表面に砂や埃を取り除くことだけはクリアしている状態で、コーティングの定着は見込めません。
レベル2 ケミカルによる洗浄、脱脂ができる
初級者〜中級者ならカーシャンプーで取りきれない汚れがあることを知っているかもしれません。適切なケミカルを使用し、鉄粉や油分、ミネラル分を取り除くことでクリーンな塗装面が露出するので最低限の下処理を完了することができます。
レベル3 ポリッシャー、バフ研磨剤を扱うことができる
中級者以上になると研磨機材とバフ、研磨剤を使って塗装面を磨くことができ、コーティングの定着はケミカルによる下処理と比べ大きく向上します。
レベル4 研磨の理屈を理解し、均一に磨くことができる
研磨機材の特性を把握し、粒子の異なる研磨剤やバフの種類による研磨力の違いを理解した上で研磨を行うことができる。
独学でここまできた方は完全にマニアなので是非弊社で働いてください(笑)
レベル5 研磨だけで十分な艶を出すことができる。
プロがこのレベル以上になるわけですが、レベル4をクリアした上で更に、カーメーカーごとの塗装の性質を熟知し、研磨機材とバフ、研磨剤の選定や、ポリッシャーの回転数と表面温度、面にかける圧力を調整する能力なども必要になります。
このレベルになると塗装の余分な凹凸のみを、塗装をほとんど削らずに取り除き、光沢を上げることができるようになります。
こうすることでコーティングを乗せたときの艶の出方がDIYでの施工とはまるっきり異なるレベルに持っていくことができます。
ガラスコーティングを自分で施工する手順
それでは、セルフでするガラスコーティングの施工について、その手順をみていきましょう。
①下地処理を行なう
丁寧な洗車、小さなキズ、油膜、イオンデポジットなどの除去、これらの処理をすることで車の表面を限りなくきれいな平らな状態に整えます。
②ガラスコーティングの施工をする
車の表面が綺麗な状態になったら、選んだガラスコーティング剤を塗布していきます。商品についているスポンジにコーティング剤をつけボディに塗ります。塗布のポイントは30cm四方くらいの範囲ごとに塗っていきます。スポンジにつけるコーティング剤の量は多すぎても少なすぎても良くありません。事前に使用説明書をしっかり読みましょう。
③ガラスコーティングの拭き取りをする
ガラスコーティングを塗布した後は拭き取りの作業が重要です。マイクロファイバークロスで拭き取りすることによって、コーティング剤をボディに密着させたり馴染ませることができます。また、コーティング剤を伸ばしていくため、ムラを避けるためにも役立ちます。
④ガラスコーティング剤を乾燥させる
ガラスコーティング剤を乾燥させ、しっかり硬化させる時間が必要です。
ガラス成分が主であるガラスコーティング剤の硬化は2段階あります。最初の段階が表面硬化と呼ばれるもので、硬化にかかる時間は12時間~24時間が目安です。この間は水気に触れることを避けなければいけません。よって、コーティング剤塗布の後、乾燥のために半日~1日は車を屋内で保管する必要があります。表面硬化の後に完全硬化が進んでいきます。
コーティング剤の正しい塗布方法
塗りムラを防ぐ技術とコツ
①均等な圧力を使用する
塗布する際は、スポンジや布に均等な圧力をかけることが重要です。一箇所に強く圧力をかけすぎると、その部分だけコーティング剤が多くなり、ムラになりやすいです。
②十分な量のコーティング剤を使用する
スポンジや布に塗るコーティング剤は、少なすぎず多すぎず適量を保つこと。少なすぎると塗布が薄く、不均一になりやすく、多すぎるとドリップや滴りの原因になります。
③塗布パターンを守る
車体を小区切りに分けて、系統的に塗る。一般的には上から下、または左から右の順序で作業を進めると良いです。これにより、どの部分を既に塗ったかを視覚的にわかりやすくなります。
④適切な環境で作業を行う
直射日光の下や極端に湿度が高い場所ではなく、温度と湿度が適度に保たれた環境で作業を行うこと。不適切な環境ではコーティング剤がうまく定着しないことがあります。
⑤定期的にスポンジや布を交換する
使用するスポンジや布は定期的に新しいものに交換して、常に清潔で効率的な塗布ができるようにします。汚れや硬化したコーティング剤が付着したスポンジを使い続けると、ムラの原因となります。
施工後のメンテナンスと長持ちさせるコツ
ガラスコーティング施工後のメンテナンスと長持ちさせるためのコツには以下のような点があります
・定期的な洗車
・コーティングの定期的な補修
・車の保管方法
定期的な洗車
コーティング効果を長持ちさせるためには、定期的に車を洗うことが重要です。特に、汚れが長時間車体に付着していると、コーティング層を傷める原因となります。
コーティング施工後の適切な洗車方法
洗車時には、硬いブラシや粗いタオルの使用を避け、マイクロファイバーのタオルやソフトなスポンジを使用してください。これにより、コーティング表面を傷つけずに汚れを効果的に除去できます。
コーティングの定期的な補修
小さなキズや摩耗が見られた場合は、早めにコーティングの補修を行いましょう。
直射日光や高温を避ける
コーティングされた車は、極端な温度や直射日光に長時間さらされると、コーティングの劣化が早まることがあります。可能な限り、車を屋根のある場所や影のある場所に駐車するように心がけてください。
これらのメンテナンス方法を実践することで、ガラスコーティングの美しさと保護効果を長期間保つことができます。
DIYコーティングのよくある失敗とその対処法
DIYガラスコーティングのよくある失敗例とその対処法を紹介します。
①ムラができる
原因:コーティング剤の不均一な塗布。
対処法:コーティング剤を薄く、均一に塗るよう心がけてください。施工前には、塗布する面を完全にクリーニングしておくことが重要です。また、同じ方向に塗ることでムラを防げます。
②コーティング剤が早く乾燥してしまう
原因:気温が高い中での施工や、コーティング剤の開封後の放置。
対処法:適切な気温(通常は20~25度C)で作業を行い、直射日光の当たらない場所で施工してください。また、使用しない時はコーティング剤のキャップをしっかりと閉めておきましょう。
③コーティングの剥がれ
原因:下地処理が不十分であることや、既存のコーティングやワックスが残っている場合。
対処法:施工前には、車の表面の既存のコーティングやワックスをしっかりと除去し、必要に応じて脱脂を行ってください。これにより、新たなコーティングがしっかりと密着します。
④コーティングが思ったほど効果がない
原因:製品の選択ミスや、適切な量が塗布されていない。
対処法:自分の車と環境に合ったコーティング剤を選び、製品の指示に従って適切な量を使用してください。また、施工方法にも注意し、必要に応じて専門家のアドバイスを求めるのも一つの方法です。
失敗からの回復:コーティングの修正方法
DIYガラスコーティングで失敗してしまった場合の修正方法をご紹介します。
ムラの修正
コーティングがムラになってしまった場合は、まだコーティングが完全に硬化していない状態であれば、マイクロファイバークロスを使用して優しく拭き取り、再度均一になるよう薄く塗り直します。
硬化後のムラは、ポリッシャーで軽く磨くことで表面を均一にすることが可能です。
剥がれの修正
コーティングが部分的に剥がれてしまった場合、その部分のみを修正することができます。剥がれた部分の周辺をクリーンアップし、必要に応じて脱脂を行った後、新たにコーティング剤を塗布します。
過剰なコーティングの除去
コーティング剤を過剰に塗布してしまった場合は、特に硬化する前に、過剰部分をマイクロファイバークロスで丁寧に拭き取ります。硬化後の過剰なコーティングは、研磨剤が含まれるファインポリッシュを用いて磨くことで除去できます。
塗布失敗の全面的な再施工
大きな失敗が発生し、部分的な修正が難しい場合は、全体を再施工する必要があります。この場合、まずは既存のコーティングを専用のリムーバーや研磨剤を使って完全に除去し、表面を綺麗にしてから新たにコーティングを施します。
コーティングの修正には、正確な手順と注意が必要です。失敗を修正する際は、製品の説明書をよく読み、推奨される方法に従うことが重要です。
心配な方は専門店へ依頼するのがおすすめ
ここまで自分でガラスコーティングの施工を行う前提でお話ししてきましたが、やはりそれ相応のリスクがあることは覚悟しておく必要があります。
私たち専門家も何度も何度も失敗を積み重ねて日々クオリティーを向上させています。
もしあなたがリスクなく最高の品質を手に入れる方がスタイルに合っているなら是非私たちがお力になれると信じています。
お気軽にGLOSSYへご連絡ください。
『著者情報』
GLOSSY代表:森 新太
・カーコーティング専門店『GLOSSY』代表
・本質のカーケアケミカルブランド『SPECIALE』運営。
『日本一過酷とも言われる雪国、新潟県でカーコーティングの実験を重ね、
成功法則と独自の理論を確立。全国のカーオーナーに向け価値ある情報を発信中!』
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車のガラスコーティング専門店GLOSSY
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