コーティング専門店などの施工業者に頼むと、10万円以上の費用がかかるガラスコーティング。
専門店レベルの施工を自分で再現できたらいいと思いませんか?
私は15年以上コーティングに携わっていますが、ディーラーさんと同等レベルのガラスコーティングなら十分に自分施工可能という結論に達しています。
後半ではポイントや具体的な施工手順もお伝えしたいと思います。
ガラスコーティングを自分でする最大のメリットは費用の安さ
ディーラーなどに頼むと10万円前後の費用がかかるガラスコーティングですが、自分で施工すればほぼ材料費のみで施工できてお得!
DIYコーティングは材料選びが大事!
自分でガラスコーティングを施工する際に必要なコーティング剤は、カー用品店やネットで購入可能ですが、種類の多さに圧倒されるでしょう。
価格帯も1000円前後〜5万円を超えるものまであります。
まずはあなたにとってどんなコーティングが最適なのかを決めてから選ぶと良いでしょう。
コーティング剤はざっくり、2つのグループに分類されます。
それは『硬化型コーティング』か『硬化しないコーティング』かです。
まずはそれぞれの特徴を簡単にお伝えしますね。
硬化型コーティングの特徴
・ムラになりやすい
・ムラや拭き残しがあるとリカバリーができない
・施工環境を綿密に整える必要がある
・施工が非常に難しい
・ケミカル、洗剤で傷みやすい
などが挙げられ、特に、塗りむら拭きムラなど、失敗してしまった場合や、劣化した時には自分で剥がすことができず、高額な研磨費用をかけて専門店に助けてもらう羽目になりがちです。
非効果型コーティングの特徴
・ムラになりにくい
・失敗してもリカバリー可能
・施工が手軽
・水じみ予防硬化が見込める製品もある
・製品によっては水じみの原因になるものがある
・比較的価格が安い
・耐久性がない
一方硬化しないタイプはケミカルで容易に落とせるものが多く、うまくいかなかったとしても簡単に後戻りができる点や、定期的に車をケアする喜びを得られる点もメリットのひとつと言えそうです。
硬化型と硬化しないコーティング剤はどっちがいいの?
ハッキリ言います。市販品を選なら硬化しないタイプがベターです。硬化型で失敗して当店に持ち込まれる方を多数見てきましたが、オーナー様は本当に後悔されていました。
もしどうしても『硬化型ガラスコーティング』にチャレンジしたい場合は『研磨』や『下地処理』に対する知識をある程度身につけておくことや、光源や温度管理など、基本的な環境を整えると良いでしょう。
ここから先は中級者以上の方向けに、より具体的にDIYでガラスコーティングを施工するやり方をお伝えしていこうと思います。
ガラスコーティングを自分でする為に必要なこととは?
コーティング前の下処理
コーティング前に下処理を行うことはコーティングを生かすか殺すかの分かれ道になります。
塗装面がクリーンであることは必須ですが、塗装表面に余計な凹凸が無い状態を作れるかどうかも重要なポイントとなります。
ガラスコーティングのための環境の確保が必要
作業中、そして乾燥するまで水気厳禁で雨などで濡れてしまうリスク、日差しを避けることを考えると屋内又は風のない曇りの日が無難でしょう。
一般的に最適な温度は15℃~25℃、湿度は50%前後が施工しやすい傾向にあります。
ムラのないガラスコーティング施工ができるかが鍵
自分でコーティングするときにいつも付きまとうのが『ムラ』です。
ムラには塗り込みの量が不均一なことでできる『塗りムラ』と、拭き残しや力の入れ加減、クロスの交換が不十分などの原因によって起こる『拭きムラ』の2種類があります。
これらは、『施工環境』『技術』『経験』『丁寧さ』によって防ぐことができますが、ポイントとしては一気に1台分施工するのではなく、1パネルずつ確実に施工を終わらせること。
そして、1パネルの施工を終えたらあらゆる角度からムラや拭き残しがないかチェックしましょう。
ガラスコーティングの下処理にもグレードがある。
下処理にはいくつかレベルがあり、レベルに比例してコーティングの耐久性、艶が向上します。
レベル1・・・カーシャンプーによる洗車ができる
これは塗装表面に砂や埃を取り除くことだけはクリアしている状態で、コーティングの定着は見込めません。
レベル2・・・ケミカルによる洗浄、脱脂ができる
初級者〜中級者ならカーシャンプーで取りきれない汚れがあることを知っているかもしれません。油分やミネラル分を取り除くことでクリーンな塗装面が露出するので最低限の下処理を完了することができます。
レベル3・・・ポリッシャー、バフ研磨剤を扱うことができる
中級者以上になると研磨機材とバフ、研磨剤を使って塗装面を磨くことができ、コーティングの定着はケミカルによる下処理と比べ大きく向上します。
レベル4・・・研磨の理屈を理解し、均一に磨くことができる
研磨機材の特性を把握し、粒子の異なる研磨剤やバフの種類による研磨力の違いを理解した上で研磨を行うことができる。
独学でここまできた方は完全にマニアなので是非弊社で働いてください(笑)
レベル5・・・研磨だけで十分な艶を出すことができる。
プロがこのレベル以上になるわけですが、レベル4をクリアした上で更に、カーメーカーごとの塗装の性質を熟知し、研磨機材とバフ、研磨剤の選定や、ポリッシャーの回転数と表面温度、面にかける圧力を調整する能力なども必要になります。
このレベルになると塗装の余分な凹凸のみを、塗装をほとんど削らずに取り除き、光沢を上げることができるようになります。
こうすることでコーティングを乗せたときの艶の出方がDIYでの施工とはまるっきり異なるレベルに持っていくことができます。
ガラスコーティングを自分で施工する手順
それでは、セルフでするガラスコーティングの施工について、その手順をみていきましょう。
1. 下地処理を行なう
丁寧な洗車、小さなキズ、油膜、イオンデポジットなどの除去、これらの処理をすることで車の表面を限りなくきれいな平らな状態に整えます。
2. ガラスコーティングの施工をする
車の表面が綺麗な状態になったら、選んだガラスコーティング剤を塗布していきます。商品についているスポンジにコーティング剤をつけボディに塗ります。塗布のポイントは30cm四方くらいの範囲ごとに塗っていきます。スポンジにつけるコーティング剤の量は多すぎても少なすぎても良くありません。事前に使用説明書をしっかり読みましょう。
3. ガラスコーティングの拭き取りをする
ガラスコーティングを塗布した後は拭き取りの作業が重要です。マイクロファイバークロスで拭き取りすることによって、コーティング剤をボディに密着させたり馴染ませることができます。また、コーティング剤を伸ばしていくため、ムラを避けるためにも役立ちます。
4. ガラスコーティング剤を乾燥させる
ガラスコーティング剤を乾燥させ、しっかり硬化させる時間が必要です。
ガラス成分が主であるガラスコーティング剤の硬化は2段階あります。最初の段階が表面硬化と呼ばれるもので、硬化にかかる時間は12時間~24時間が目安です。この間は水気に触れることを避けなければいけません。よって、コーティング剤塗布の後、乾燥のために半日~1日は車を屋内で保管する必要があります。表面硬化の後に完全硬化が進んでいきます。
心配な方は専門店へ依頼するのがおすすめ
ここまで自分でガラスコーティングの施工を行う前提でお話ししてきましたが、やはりそれ相応のリスクがあることは覚悟しておく必要があります。
私たち専門家も何度も何度も失敗を積み重ねて日々クオリティーを向上させています。
もしあなたがリスクなく最高の品質を手に入れる方がスタイルに合っているなら是非私たちがお力になれると信じています。
お気軽にGLOSSYへご連絡ください。