コーティング情報

車のコーティング、種類による特徴や性能の違いとは?

愛車をベストなコンディションに保つために施工するコーティングですが、一概にコーティングと言っても様々な種類があり、特徴や性能、耐久性、価格帯もそれぞれ異なります。

この記事ではコーティングにはどんな種類があるか紹介します。

コーティングの基礎知識を知ることで、あなたがコーティング施工業者にを依頼する際に、求める効果や性能を的確に施工店に伝えられるようになり、施工依頼で失敗しなくなるでしょう。

コーティングの種類は大きく分けて5種類

一般社団法人日本コーティング協会によると、1970年代に大流行したコーティングは1年間ワックス不要と言われたポリマー加工でした。その後、理想のコーティング剤を求める技術開発が続いた結果、ガラスコーティングが誕生し、近年では更に進化を重ねガラスの上位互換としてセラミックコーティングが誕生しました。

どのコーティングも

  • 車をキレイにしたい
  • 美しい車を手軽に長期間維持したい
  • 車を汚れや傷から保護したい
  • あまり洗車をしたくない

といった車のオーナーの要望があって進化してきたと言えますが、現在は以下のように、主に5種類のコーティングがあり、それぞれ特徴が異なります。

  1. 油脂系コーティング
  2. 樹脂系コーティング
  3. ガラス系コーティング
  4. ガラスコーティング
  5. セラミックコーティング

コーティングは施工することで様々なものから車を守ります。
ホコリ・花粉・鉄粉・鳥糞・酸性雨などの汚れ、洗車による傷などから車を保護するとともに、製品によっては紫外線により起こるボディの色あせから守る役目を持つものもあります。

また、コーティングにはこれらの基本的な種類(成分)以外に、「水弾き(水はじき)」の特徴で分けることもあります。親水・撥水・疎水・滑水と4つの違いがありますが、こちらについては別記事で詳しく解説しますね。

ここからは5種類のコーティング、それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。

1. 油脂系コーティング

油脂系コーティングとは、いわゆるワックスのことです。
「固形ワックス」「半練りワックス」「スプレーワックス」という3種類があります。どのタイプも車のオーナー自身がDIY施工することが可能です。また、淡色専用、濃色専用とあり、車のボディカラーによって選ぶこともできます。

「固形ワックス」は多くの人にとって昔から馴染みのあるコーティングでしょう。ワックス自体が硬く施工しづらい面があることから、時間と体力が必要とされるものの、ヌルッとした深い艶がでることから固形ワックスを支持する人が多くいます。

固形ワックスには、天然のカルナウバ蝋(ろう)を多く含む高級品があります。カルナウバ蝋はロウの女王と呼ばれ年間に一度しか採取できないヤシで、ブラジルの一部地域のみで自生する貴重なものです。

また固形ワックスは基本的に研磨剤を含まないため、黒や濃紺など濃い色の車にも小傷をつける心配が少なく、安心して使うことができます。

価格帯は量販店で売られるものは1,000円~と安いものの、熱に弱いこと、汚れが付着しやすいこと、そして効果の持続性は2週間程度と短くなっています。

逆に高価格帯ではザイモールワックスというプレミアムなワックスもあり、最上級グレードのものになると総量1.25kgでなんと150万円もするワックスさえあります。是非一度試してみたいものです!

柔らかいタイプの「半練りワックス」は”艶だし+塗りやすさ+拭き取りやすさ+耐久性”と揃ったワックスです。固形ワックスと違い、研磨剤を含んでいる商品もあるため、塗装面の汚れや浅い傷をとり除くことができます。

その反面、塗装を徐々に削っていくので使用頻度や力加減には注意が必要です。
商品によっては、効果の持続性も4ケ月ほどあると謳ったものもあり人気です。

「スプレーワックス」は大変手軽なワックス(コーティング)です。
艶や撥水性は固形ワックスや半練りワックスに比べて劣るものもありますが、技術も体力も要らなく、手軽に施工できるところがメリットです。

しかし製品によっては液体でありながら塗りムラが出るものもありますので製品選びは慎重に行う必要があります。

耐久性は基本的に低く作られていますが、これは『代謝型コーティング』というニュアンスで、あえて一定期間で流れ落ちることで水ジミの固着予防を狙った製品になります。

2. 樹脂系コーティング

ワックスより耐久性のある樹脂系コーティング。ワックスの後に続いて進化したコーティングが80年代に登場しました。

原料はシリコン、フッ素、テフロンなどポリマー(重合体)が原料です。このことから、ポリマーコーティングとも呼ばれます。ワックス同様、車のオーナー自身で施工することもできます。

樹脂系コーティングでは分子結合する化学反応によって、塗装面に皮膜が作られます。このため、一度の雨や熱によって落ちることがありません。

樹脂系コーティングの持続性は3ケ月~半年。熱や紫外線、に弱い特徴があり、天候によって持続可能な期間がおきく違ってきます。加えて、毎月のように専用のトリートメントを使ったメンテナンスが必要です。

3. ガラス系コーティング

ガラス系コーティングとはその名の通り、原料にポリマーに加えガラス成分(ガラス繊維)が含まれています。このガラス成分が一定の耐久性を持っていることから、ワックスや樹脂系コーティングより効果の持続性が高くなる傾向にあります。

その効果は半年程度を期待でき、一定のメリットはあります。ただ、熱や紫外線、摩擦、に弱いにもかかわらずそれなりの施工費用がかかるものが多いので費用対効果としてはあまり期待できないかと思います。

車のオーナー自身で施工できるものもありますが、施工ムラができた場合の対処も難しく、うまくいった場合でも経年するとシミが多く付着するので再施工する際に剥がさなくてはならず、これも一般の方がチャレンジすると良くない結果になることが多いので失敗のリスクと再施工で研磨が必要になることを考えるとDIY施工には多少の覚悟が必要になります。

4. ガラスコーティング

ガラス系コーティングとガラスコーティングの違いはガラス率直に言って明確な定義はありません。ただ、ガラス成分の含有量や完全硬化するかどうかなどで定義されることが多いです。

わずかな量でも入っていればガラス系コーティングと呼べるのに対し、ガラスコーティングはガラス成分の含有量が多く。塗装面に硬化した高密度のガラス(2酸化ケイ素)の皮膜を作り、艶やかにボディを保護します。

よく誤解されがちですが、砂埃のある状態での洗車などでついてしまう傷は多少は予防できたとしても、根本的に間違った管理になりますので注意してください。飛び石に関してはほぼ効果がありませんので飛び石を予防できるなどという業者があるとしたら完全に誇大なアピールになります。

イオンデポジット、ウォータースポット、水ジミなどと呼ばれる輪っか状のシミのつきにくさについても勘違いされがちですが、ガラスコーティング(主成分2酸化ケイ素)は水道水中のカルシウム分や融雪剤中との親和性が高く、一般的にガラスコーティング施工車の方がシミがつきやすいです。

ガラスコーティングの主な役割としては車に新車以上の光沢を与え、汚れによるダメージを防ぎ、塗装面のコンディションを良好に保つことで、美しさを何年にも渡って保つことや、汚れにくく、汚れを落としやすいことで洗車を楽にしたり、時間短縮することにあります。

水がスルスルと流れるところも気持ちがいいですね。

補助的な機能として、傷の予防や耐紫外線効果があるという認識でいる方が数年後でも非常に良い結果が得られると私は考えています。

これらの効果で洗車が楽になり、美しいボディをキープすることが可能になります。

ガラスコーティングはほとんどの場合、専門店に依頼することになるため施工費用がかかることとが主なデメリットになりますが、施工店によっては3年〜最長10年の保証期間を設定しているプロショップもありますのでご検討中の施工店の補償内容を必ず確認するようにしましょう。

5. セラミックコーティング

2000年頃から一気に広まったガラスコーティングですが、施工費用が高額な割に効果を多感できなかったり、融雪剤によるシミやイオンデポジットが付着して取れない、塗装が荒れてしまうなどのデメリットを抱えたまま近年まで来てしまったというのは専門家の中では周知の事実です。

しかし、最近ではガラスコーティングも進化し、優秀なものも出始めてきました。

そして、セラミックコーティングの登場によってガラスコーティングを一気に引き離すことになりましたが、セラミックコーティングの特徴はガラスコーティングの性能を全て上位互換してしまったところにあります。

効果の持続性、最大でガラスコーティングの48倍以上の皮膜の厚み、耐久性、耐紫外線性能、対擦り傷性などでスバ抜けた性能を持つことから近年、コーティングがセラミックコーティングへのシフトが加速している様です。

このような特徴から、皮膜は扱いを間違わなければ半永久的に剥離せず、車の魅力と艶を維持することができます。ナノセラミックスの金属や酸素、窒素、炭素などから作られる化合物であり自然劣化がないこと、一度硬化するとコンパウンドで磨かない限り剥がれないほどの硬度があることも大きな特徴です。

加えて、ガラスコーティングでしばしば問題になるイオンデポジットの固着力が弱く、ケアが簡単なのは新潟などの降雪地域では抜群の効果を発揮します。

当然イオンデポジットの固着にも強く、セラミックコーティング(特に20ミクロン以上のもの)を施工したお客様から大変好評です。

車のコーティング5種類まとめ

– 油脂系コーティング
– 樹脂系コーティング
– ガラス系コーティング
– ガラスコーティング
– セラミックコーティング

愛車にとってどのコーティングがベストか考えるときのヒントは、硬度、熱や酸性雨による影響から効果の持続性、コストなどの他、艶感の仕上がりから総合的に判断することになります。
また自分で自らコーティングしたいオーナー、専門店に頼みたいオーナーでもどの種類にするか違ってくるでしょう。

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